町谷 奈都葵 さん

町谷 奈都葵 さん

profile_title
岡山大学法学部法学科。美容サークル「chouchou」創設、代表。岡山大学学園祭ファッションショーなど主催

■ 町谷奈都葵(まちやなつき)さんのこれまでの活動 
                  

○ 学生団体系 
                  
・美容サークルchouchou創設 (2011/6月~2013/5月まで会長)
 岡山大学学園祭ファッションショー
 「岡山大学ミスキャンパスコレクション2012✕岡山美人時計」ステージプロデュースなど
・岡山大学ベンチャー研究会OUVL
○ メディア関連
・RNC西日本放送「Doki」リポーター
 本屋大賞受賞作家 百田尚樹氏、ロックバンド・アシガルユース取材他
・山陽新聞社/企業取材体験など 紹介記事

■ 町谷奈都葵さんインタビュー

【1】お互いに「学びあえる」「刺激しあえる」仲間を募って

大学生活もあと僅か、この春からは社会人生活を送ることになりますが、これまで4年間ずっと走り続け、とても充実した日々を過ごせた気がします。そんなたくさんの思い出の中でも、私にとって何よりも大きな軸になっていたのが、「chouchou」という美容サークルの運営でした。

ここでは恐縮ながら代表をさせていただきましたが、支えてくれてきたメンバーはみな、お互いに刺激し学び合える素敵な仲間ばかりで、彼女らと過ごしてきた時間はとても有意義なものでした。

町谷奈都葵-1

この団体の創設自体は2年生の6月になった時ですが、その想いの原点は大学入学時にまでさかのぼります。それは新歓でいろいろなサークルを訪れたとき、何とも言えない違和感を持ったからです。いずれも「みんなで集まること自体が目的」のようで、何をしようとしているのかいまいちはっきりしないものばかり。「私が求めているものはここにはないなあ」って感じたのです。

その後、美人時計などに登場させていただいたり、その縁で地元のメディアやタウン誌の方などの人の繋がりが増える中で、自分の置かれている場所を客観視することできるようになってきました。そして、メディアの方々が素人(大学生)に求めているものがかなり多いということ、一方で身近に魅力的で能力の高い女性が何人もいることに気づき、その接点の中で「何かしたいな」「何かできるんじゃないかな」と具体的に考えるようになったのです。

そこで意識したのが、女性だけでサークルを作ることでした。それまで大学の他の団体は男性がリーダーをしていることが殆どで、「女の子たちだけ」は大きな個性になりそうだったこと。そして何より「女の子がより女の子らしく」自分たちの感性に合った活動ができると思ったからです。

最初は岡大の同級生3名、その後県立大学の2名の子たちが加わってスタートしました。メンバーはみんなスカウトというかナンパというか(笑)。「一緒にいたら楽しそう」「学べるものが多そう」そんな基準で目星を付けては個別にアプローチしたんです。そんなカタチで集まってきたメンバーばかりですから、ずっと長く深く一緒に時間を共有できる関係が築くことができたのだと思います。

【2】「女性のチーム」だからこそできることを大事に

ChouChouの最初の活動は、学園祭のファッションショーでした。ここでは私たちのお披露目も兼ねて、司会、出場者全てChouChouのメンバーで構成しました。内容で意識したのは、同世代の女の子の参考になるように、目的別やシーン別など、より身近に使えるようなショーにしたこと。参加規模は500名を超え、とてもいいスタートを切ることができました。

日常の活動では、化粧品、ネイルなど美容に関するさまざまな勉強会や交流会が中心でした。そのテーマはメンバー自身が自発的に決めて行く形式を取っており、原則参加者主体の運営です。

そもそもチームとしての縛りはあまりなくて、かなり自由にしていました。サークルの掛け持ちは全然OKですし、会合やイベントに参加しない人を咎めることもありません。女の子の集まりなので、「規則でかんじがらめにして一律で」みたいなのよりは、「自由に好きなことを」で良いのではないかと思っていたからです。もっとも私たちは、お互いに認め合い助け合う関係だったので、そういう形で成立していた部分が多いのかもしれませんが。

町谷奈都葵-2

そんなChouChouのこれまでの活動ハイライトは、岡山大学でのミスコン開催でしょうか。ミスコン自体はそれまでもあったのですが、資金的にも体制的にも運営が厳しくて「無くなってしまいそう」みたいな話があって。それまで出場していた女の子たちも、圧倒的にChouChouメンバーが多かったので、「だったら自分たちで動かしてみようか」ということになったのです。

コンテストそのものの企画運営はもちろん、スポンサー集めから、Webの制作などもみんな私たちで手掛けました。当然初めてのことばかりだったので、けっこう大変でしたね。立ち止まる時間さえ惜しくて、いつも何か書きながら考えながら歩き回っていたり。もともとはしっかり計画を立ててから動くタイプのはずだったんですが、それではとても間に合わない。「考えながら動く」習慣が知らず知らず身についていきました。


運営上で大事にしたのは、「女性チームが運営している」ことの意義。一般的にミスコンって、男性主導の男性目線ですよね。もちろん「かわいい女の子を見にいきたい」という男性陣の欲求も大事な要ですが、それ以上に「出場する女の子たちが、コンテスト参加を通じてさらに成長してほしい」と考えて場を作っていました。また一方では質疑応答を工夫して「見に来る同世代の女性の参考になるように」という点も意識していました。

【3】「自発的に動く」習慣を持った人が増えていくように

「美容や可愛いをテーマに活動をしている女子大生チーム」というと、「遊びの集まり」とか「意識が軽い」とか、そんな風に見られたりすることも少なくありません。ですから私たちは、モラルに関してはかなり徹底していました。

例えば、私たちのメンバーは可愛い女の子が多いので色んな方面からお声が良くかかるのですが、だからこそ「サークルの名前を個人的な利益に利用しない」とか。また幹部メンバーの言動が、その立場にふさわしいか、そういう振る舞いも厳しくチェックしていました。

特に私は代表なので、自分がどう見られるかが周りの仲間のイメージに直結するため、よりシビアに自分を律してきました。ずっとこれまで髪を染めることなく黒髪で来たことも、(それが意味があるかどうか関係なく)私の自覚の一つを表す行動でした。そして・・・これはそんなにオープンに語ることでもないですが(苦笑)、代表である以上「恋愛よりサークル」をずっと貫いてきたのも本気の証です(笑)

町谷奈都葵-3

ChouChouの活動をしてきて痛感してきたのは、「自発的に動く」習慣を持った人が非常に限られているということです。「地方に甘んじている」というか、「今までの当たり前で良しとしている」というか・・・。「新しいこと、人と違ったことをしよう」という意気を持った人が少ない。それは凄くもったいないと思いました。

そのためにも「この活動は頑張らないといけないと」って。しっかり実績を上げ、それを見せることで、力がある人が集まってきやすくなるし、それぞれがいま以上に意識が上がっていく。そういう相乗環境を作りたかった。さきほどお話しした「しがらみなく自由に」というチームの方針も、みんなの自発性を高めていくための一つのカタチでした。

私たちは学生であり、学生チームですから、企業的な社会人的な縛りは必要ありません。あくまでも「やりたいことが原動力」であるべきです。みんながそれぞれやりたいことを実現していけばいい。だからChouChou自体「活動内容はどんどん変わっていいよ」と後輩には言ってきました。参加している子たちが、この場を通じてそれぞれの目的が達成されることこそが、何より大事ですから。その時「個人で動くよりチームで動くほうが、より高い可能性が生まれるように」チームを作っていくのが、とても大切なんだと思っています。

【4】「誰に」「何を」できるのかと、ずっと向き合ってきた

今でこそ、新しいことにチャレンジをするのが好きで、人前で率先していくタイプですが、生まれ持って強いタイプではないと思います。私には姉がいて、自身は次女なんですが小さい頃は人見知りで、すぐに泣いてばかりいたことを覚えています。

それが変わるきっかけになったのは、小学校の頃のバスケットチーム。「自分で率先してボールを取りにいかないといつまでたっても何もできないまま」そんなスポーツの特徴が、私の意識を変えた気がします。そして高学年になるころには「将来は女社長になる!」って言っていたらしいです(笑)

親は、YesNoがはっきりしているタイプで、その影響もあります。「嫌なこと、納得できないことは嫌」みたいな性格が自然と備わっていきました。

それと大好きだったおじいちゃん。本当に損得勘定なく愛情持って人に接することができる人で、みんなから愛されていて。そういう人の魅力にもとても憧れるようになりました。

町谷奈都葵-4

そんな私も大学生になって、女子大生チームの代表になったりしたことで、今度は自分自身が周りにも影響を与えたり、共感を創りだしたり、そういう立場になってきたことがとても不思議だったりします。いっぽうで、それが自己満足にならないように、自分は「誰に」「何を」できるのかはずっと悩んできましたし、そのカタチを高めたいとずっと頑張ってきました。

そしてこのように岡山で活動している以上、やはり岡山の町に貢献したいという気持ちもずっとありました。「地域のために」「学生と一緒に」そんなことをいつも考えてきた気がします。

ChouChou自体は、2013年6月に会長の座を後輩に譲りました。就活などの相談を受けたりはするものの、原則次の世代に任せて一線からは身を引いています。その後は卒業を見据え、違う立ち位置で自分を見るようにしてきました。

というのも今までは、いつも外部の目を基準に、周りに対して何ができるかをずっと考えてきました。だから自分自身が何者か、自分の内面ともう一度向き合うことが大事だと思ったのです。もちろんそこには学業も含まれます。今だからこそできる勉強、そして卒業論文、そういった自分の本分をしっかりこなしていくことにあらためて目を向けることにしました。

一方で、起業を目指す人たちが集まる「OUVL」の活動や、若手の美容師が立ち上げたクリエイティブ集団「RunWay」など、魅力的な人が集まる新たな可能性を感じる場所に、外側から参加していく機会も増やしていきました。ここでは今までとはまた違った刺激を得ることができ、自分を客観視する機会にもなった気がします。

そして間もなく卒業です。おかげさまで、当初から希望する会社に採用いただけることになり、とても意欲に満ちていますし、ありがたい気持ちがいっぱいです。今まで大学生活では、リーダーポジションが中心で、意地を張ったりちょっと無理したり、「それなりの存在であり続けないと」というプライドっぽい意識が多かったのですが、社会人になったらもちろん一番の下っ端。変に気負うことなく、奢らず謙虚に周りの方の教えを受けながら、早くみんなに認めてもらえるような存在になれればいいなと考えています。