國友 彩葉 さん

國友 彩葉 さん

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岡山大学大学院 教育学研究科 教科教育学専攻 無機化学研究室。美容サークル「chouchou」副代表 。「桃娘」。「おかやま森の大使」10代目

■ 國友彩葉さんのこれまでの主な活動

〇学内
・岡山大学教育学部 学校教員養成過程 中学校教育コース 理科専攻 無機化学研究室を経て、岡山大学大学院 教育学研究科 教科教育学専攻 無機化学研究室
・岡山大学CST(コア・サイエンス・ティーチャー)養成プログラムに大学1年から参加(現在も継続)
・小学校教諭第一種、 中学校(理科)教諭第一種、 高等学校(理科)教諭第一種の免許取得
・大学4年時にカンボジアに赴き、カンボジア国立教育大学附属中学校にて授業実践を行う

〇学生団体
・美容サークル「chouchou」立ち上げメンバー、副代表

〇モデル、イメージガールなど
・「おかやま森の大使」10代目 (大学1年の10月から2年間)
・「桃娘」JR西日本/岡山駅 (2014/7~9月) リリース情報はこちら
・「お米Princess」吉備中央町 (2014/10月~)
・「bijin-topic」レポーター プロフィールページ (2014/11/15~)
※その他、サロンモデルや、ファッションショーモデル、CMモデル、リポーター/モデル活動多数

■ 國友彩葉さんインタビュー

【1】素敵な先生との出会いから、教員という仕事の魅力を感じた

私は現在、岡山大学の教育学部の大学院で教員になるべく学んでいますが、教員という進路を志向するようになったのは、本当にまだ子供の頃。小学4年生の頃までさかのぼります。

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当時の担任の先生は、生徒それぞれの個性をよく理解し、それを伸ばそうと一緒に真剣に考えてくれる方でした。私自身、いろんなことにチャレンジする意欲はありつつ、でもいつもためらいがちなことが多かったんですが、「もっと積極的に前に出ようとして良いんだよ」と声をかけてくれて。

そのおかげで、学校のイベントで司会をさせてもらったり、当時クラスの音楽会で担当していたピアノを、さらに校内式典とか、市内のイベントとか大き目な場所で担当する機会をいただいたり、貴重な経験をすることができました。そして性格的にも積極的になって、少しずつ自信が芽生えていったんです。

さらに中学でも素敵な先生に出会うことができました。理科の先生でした。私が通っていた学校は、けっこうなマンモス校で、実験で使える教材とかもかなり限られていたのですが、その先生は、ごく身近なものを使って実験する工夫がとても上手だったんです。それは以前、パナマに青年海外協力隊で出かけ、何もないところで授業をする経験をしていたかららしいんですが、そういう知恵に溢れ、アクティブでサービス精神旺盛なところがとても好きでした。

このように素敵な先生に出会う機会が多かったこともあって、「先生っていう仕事はいいなあ」と思うようになったんです。「私もこの先生のように、みんなの可能性を引き出してあげられるような存在になりたい」って。

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ただその原点には、父親の存在が大きくありました。 実は父も化学の先生で、小さい頃から化学とか理科に触れる機会が多かったんです。 科学の祭典に連れて行ってくれたり、ペットボトルで浮沈子(ふちんし)つくって見せてくれたり、食卓では机にあるのりを手にして乾燥剤の話とかしてくれたり。また勤めている高校に連れてってもらって、銀鏡反応だとか、炭をつかった電池つくってくれたりとか、幼い頃から自然に科学に親しんできたような気がします。

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大学の同級生は父親の教え子が多くて、その頃の写真を見せてもらって「面白い授業だった」という話を聞いたりすると、身内ながらすごく誇らしくなるんです(笑)。そういうみんなの笑顔を見て、そして父親の背中を見て育ってきたのはやはり大きかったと思います。今でも科学で疑問に思うことは、父親に相談して一緒に考えたりしているんですよ(笑)

いずれにしても、子どもの頃にどんな先生に出会うかは、人生にとってとても大きくて、私は本当に恵まれていたなあと思っています。ですから、そういう恩返しの気持ちを、次の世代に繋げていくことは、私の中の大きな必然になっていったのです。

【2】教員志望からアナウンサーに憧れ、そして初心通り教員の道へ

もっとも高校に入って、アナウンサーを目指そうと考えた時期もありました(笑)

初めは何となく漠然とした憧れだったんですが、高校が新校舎になった記念に高校を紹介するDVDを作ることになり、そのレポーターをさせていただいたんです。そこで「みんなに伝えることの楽しさ」を知って、さらにそのご縁でテレビ局を見学させていただくもあって。「いいなあ、なりたいなあ」って思うようになっていきました。

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当時はけっこう表に出ようとする意識が高い子で (笑)。背が高く目立っていたこともあり、リーダーポジションになることも多かったんですよね。「みんな行くよ!!」みたいなムードメーカーのところもあったりして(笑)。そんな性格だったので、アナウンサーという華やかな舞台に憧れたんだと思います。

でも自分だけが目立とうというわけでもなく、「仲間が結果を出せるように引っ張る」そっちの方が好きでした。体育祭のリーダーになって優勝したり、いろんな形で結果を残せたりもしましたが、「支える側としてのリーダーシップ」そういうほうが私らしいと思っていました。そういう意味ではやはり教員向きなのかなあと。

実際に進路を考えるにあたっては、アナウンサーを目指すには東京の大学に行ったほうがいいだろうし、いろいろ葛藤はありました。自分の成績の問題もあったので(苦笑)、必ずしもすべてがポジティブにとはいきませんでしたが、結果的に地元で進学をすることに決めました。そして行くならやはり教育学部だと。

マスに発信していくアナウンサーの仕事も確かに魅力ですが、子どもと直接触れ合う中で、想いを伝えたり、引き出したり、そういう近い距離で「伝える」ことも、同じように素敵な仕事と感じたからです。そして「初志貫徹!岡山で先生になろう」と決心しました。

【3】どんな環境でも、最善の教育ができる力を身につけられるように

私が選んだのは教育学部の理科コースですが、同じように理科を学ぶ理系でも、理学部と教育学部の内容はスタンスがかなり違います。簡潔に言うと、理学部は「研究そのものに商品価値があるかどうか」、教育学部は「教材として成立しうるか」そんな研究スタイルなんです。

私の専門分野は無機化学の領域になります。学部時代の論文は「水生植物によるリン酸イオンの吸収とその教材化」というテーマでした。

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近年、河川、湖沼などの水域で見られる「富栄養化」がますます深刻なものとなっています。その原因となる窒素・リンを除去する手法として、水生植物の水質浄化作用が注目されるようになっており、私は身近な河川に生息する水生植物オオカナダモによるリン酸イオン吸収量を測定し、リン酸イオンの分析法として一般的な、モリブデンブルー法の最適条件の検討などを行いました。今後大学院では、ランタノイドの磁性、磁化率の測定とその教材化を行うことになっています。

また岡山大学には、「CST(コア・サイエンス・ティーチャー)養成プログラム」というものがあります。これは、小・中学校教員の理数教育における指導力向上を図ることを目的として立ち上がったもので、大学1年生の途中から参加させて頂いています。ここではさまざまな研究を、教育に使えるような形で、より面白く魅力的に伝えていくことを主に学んできました。

また海外の教育ボランティアでの経験も学びの多いものでした。もともと私の研究室は、マレーシア、カンボジア、中国などからの学生がいて、日頃からグローバルな感じなんです。そして研究室の先生が、環境教育、錯体化学、海外実践、の三つを主に研究されてる先生なので、その関係で、カンボジアや、インドネシア、オーストラリアなどの海外実践が研究室のプログラムとして組み込まれているんです。

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昨年の秋の訪問先はカンボジアでした。そこで授業実践をしたんですが、カンボジアはクメール語で。全く分からないんですよね。でも英語が堪能な子が多いので、英語で授業をしたのですが、書き込んできたプリントは全部クメール語で参っちゃいました(苦笑)

この時、訪れた現地の子供たちの教育環境は、実験道具もお粗末で暗記モノが主流の勉強。それでは面白くないし、理科に興味を持ってくれませんよね。なので、まさに中学の先生から学んだように、身近にあるものを使い実験の仕方を教え、自分で考え、しっかり結論を導き出すところまで引き出す。そんなことにこだわって授業をしていました。

そもそも私がカンボジアの地を目的としたのも、「教育現場は必ずしも必要なものがそろっているわけではない、だからどんな場面でも、最善の教育ができる力を身につけたい」そういう思いがあったからです。実際に子供たちと触れ合い、実験に興味を持ってくれるようになったり、みんなの意識が変わっていくのはとても楽しいことでした。

【4】基本的には目立ちたがり(笑) でも一歩引いて支える側の経験も貴重だった

大学時代の大きな出会いは、やはり同じ大学のなっち(町谷奈都葵さん)です。彼女とは1年生の時からの知り合いで、美容サークル「chouchou」の立ち上げを一緒にしました。その活動の内容は以前彼女が紹介していますが、本当に素敵な人が集まって、「自分たちが好きなことをしつつ、同時に周りの人も楽しませることができる」そんな人の輪が生まれていったような気がします。

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彼女の魅力は、すごくバランス感がいいところ。そしてみんなを引っ張るオーラがある。信念は強いんだけど、でも上手にみんなのモチベーションが上がる雰囲気作りができる。そんなコミュニケーション能力の高さは抜群です。

私自身もそれまでずっとリーダーポジションで、目立ちたがりキャラ(笑)でもあったのですが、ここでは一歩引いて補佐役になろうと考えました。時には「自分だったらこうするかなあ」と考えることもありましたが、でもそこは割り切って、自分がするべき役割を果たすことに専念しようと。それは正直、薄情な感じがしないでもなかったのですが、そういう形にも価値があるはずだと。活動自体も楽しかったのですが、それ以上にこの素敵な仲間の輪にいれたことが幸せなことでした。

学外活動で、もう一つ大きな学びの場になったのが、「おかやま森の大使」に就任させていただいたことです。これは、森林・林業の大切さ、木材の良さを知っていただくなど、森林・林業に対する. イメージアップ活動を行うスタッフで2000年から始まったもの、私は10代目として、1年生の10月から2年間関わらせていただきました。

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実はこういったイメージガールになることは、高校の時から憧れていました。ちょうど受験の時「おかやま観光フレンズ」の募集ポスターが貼ってあるのを見て、「私も大学生になったらこれに応募するんだ」、そんなことを考えていたんです(笑)。実際に大学生になって、応募しようと考えていろいろ調べると、岡山にはそういう地元のキャンペーンガール的存在がたくさんある。

その中で「応募するならやっぱ森でしょ!」ってなんかピンときたんですよね(笑)。田舎育ちで、自然が好きな自分らしいなってのがその理由の一番なんですけど、もうひとつ、環境教育に興味があったこと、大学の勉強とか、理科の先生になったときに繋がるかな?と思ったのも大きな理由です。都会で育つ現代の子どもたちにも、自然の良さとかを伝えていけたらなあって。

【5】子供たちが学ぶことに関心を持ってくれることはとても楽しい

森や自然がテーマなら、自分にとって身近なものだと考えていたのですが、やはり分からないことは多く、自分の無知を悔しく感じることも少なくありませんでした。

この「おかやま森の大使」の基本ミッションは、森づくり県民税の存在を広く知らしめ理解してもらう事にあったのですが、やはり知らない人が圧倒的なので「その税金に何の意味があるんだ」と突っ込まれると答えに窮したり。

特にこのとき配布していたティッシュを見て、「そのティッシュ配り自体が森林資源の無駄じゃないか」と言われると何も反論できず・・・。実は当時は「間伐材」という言葉も、もちろんその用途も知らなかったんです。また岡山では真庭で木質バイオマスエネルギーの実験などもしているのですが、そういうさまざまな可能性を自らまず知って、そして関心を広げてもらうようにしていくことも大事だと思いました。

森の大使のイベントには、子供たちが参加できる植樹のつどいとか自然体験ツアーとかも結構あって。私はそれが毎回楽しみでした。 子どもたちが、普段あまり触れない自然に触れて喜ぶ顔をみると、自然の良さってたくさんあるのに、このイベントにきてない子たちは知らないのかあって。その時子供たちが「おねえちゃん!」となついてくれるんです。そういう子たちにいろんなことを伝える機会があったのはとても楽しかったですね。やはり子供に教えることが私は好きなんだなって。

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私のひとつの原体験に小学校時代の記憶があります。当時の岡山県は不登校生徒が全国でもワーストという状況で、私自身も学校に行きたくない時期がありました。でも子供たちはだれもが好奇心があり、学びたいと言う本能的な欲求が強い存在です。ですからそういう子どもたちの「学ぶ権利」がしっかり満たされる社会でなくてはいけない、そんな意識はずっと頭にありました。

その時大事な役目を果たすのが、やはり先生の存在です。生徒一人ひとりの個性を知り、思いをくみ取り、頑張りたくなる雰囲気を作って行くこともとても大事。例えば受験は個人プレーのイメージがありますが、団結力が高いクラスの生徒は総じて成績が高くなっていく傾向があるそうです。だから実は受験もチームプレーのひとつ。そのチームワークを生み出し引っ張るのは、先生だからこそできる腕の見せどころです。

私は日ごろ、ずけずけとものを言う癖があるので、ある種面倒くさい存在に思われることもあるかもしれません。でもこうやってあらためてふり返ってみると、今の価値観の原点の大部分は子供の頃に生まれたもので、驚くほど変わらず今の意識がある事に気づかされます。

ですから、そういう自分の初心の部分に絶えず立ち返り、自分が何をしてもらって嬉しかったか、なぜ頑張れたか、その中で先生はどういう役割をはたしてきたか、そんなことを自問自答しながら、私らしい教育者としての道を考えていきたいと思っています。

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最後に・・・少し蛇足ですが、私の大好きなものの一つに宝塚があります。本当に子供の頃からのめり込んでいて、これまでにもう数えきれないくらい観劇に行っています。最近も私の大のお気に入りだった、明日海りおさまが花組のトップスターになられたので、名古屋の中日劇場まで、なっちとプレお披露目公演を観に行ったところです(笑)。そしてそれだけに飽き足らず、実は院で宝塚と教育の応用関係性について研究してみたり(笑)

宝塚は本当に素敵ですよ!まだ見たことのない方は是非!!